担当(実習日):上杉(火曜日),北山(金曜日)
(1)概要
できるだけ短い時間で指定された競技コースを移動するオリジナルレースロボットを製作する.
(a)構成
・基幹部品:H8 CPU ボード(VS-WRC003LV)+ I/O ボード(減速機付モータ2 軸独立制御,赤外線センサ2 個付)
・タッチセンサ2 個
・C言語統合開発環境「HEW」
・ロボット全体サイズ:最大200mm 程度
(b)競技方法
・競技コース(図1):幅900 mm,長さ1,800 mm の合板に,パネル1(ラインエリア),パネル2(壁エリア,障害物エリア,最終エリア)を設置
・ラインエリア:直線部,大きなカーブなど基本幅は20mm とする
・壁エリア:幅25cm,高さ150mm のU 字コースを合板で製作する
・障害物エリア:の角材(30mm x 30mm x 300mm)をコース上に一箇所取り付ける
・最終エリア:タイル状(30mm x 50mm) にラインを配置する
・各エリアをできるだけ早く通過してゴールにたどり着くまでの時間を競う
・障害物エリアを乗り越えるスムーズさ,車体のオリジナリティー(カッコよさ)についても評価する
(c)購入部分
・H8 CPU ボード(VS-WRC003LV)+ I/O ボード,タッチセンサ,乾電池(教員用意)
・ロボット製作部材:常備品ほか各班購入
(d)製作部分
・ラインエリアは赤外線センサ),壁エリアはタッチセンサを用いて通過させる
・障害物エリアを乗り越えられるように,ロボットの走行機構を制作する
・ロボット本体,動力伝達機構などの部品をフライス盤や旋盤で加工製作する
(2)実習の内容
・各エリアを十分理解し,改造方法や全体の大きさを予算を含め決定する
・各エリアを通過するためのアルゴリズムを十分検討し,C言語によるプログラムを作成する
(3)参考資料:
[1] はじめてのH8マイコン~ライントレース・ロボットをC言語で実践的に使う~,島田義人,CQ出版
[2] H8マイコンによる組み込みプログラミング入門―ロボットで学ぶC言語,オーム社
[3] タミヤ工作パーツで作るロボット工作ガイドブック (RoboBooks)",城井田 勝仁,オーム社
図1 オリジナルレースロボットのコース
担当(実習日):山崎(火曜日),境田(金曜日)
(1)概要
風速3m/秒の風を動力にして風上に向って行く「ウインドカー」に挑戦する.
(a)構成
・羽,回転軸,ギヤ,車輪等で走行台車を構成する
・走行台車は前後方向長さ500mm 以内,高さ460mm 以内,横幅460mm 以内とし,質量制限はない
(b)競技方法
・扇風機の風力で,3mのスタートラインからゴールラインを通過するまでの到達する時間を競う.スタートラインの風速は3m/秒とする
・走行路の寸法は高さ480mm×幅480mm×長さ3000mm とし,走行レールを有する(図1参照)
・羽根形状,走行台車などの外観や走行動作の美しさも競う
(c)購入部分
・基幹部品:なし
・走行台車用部材:在庫品ほか各班で購入する
・競技用具:走行路は教員が用意する
(d)製作部分
・羽根,回転軸,車輪等の走行台車は,旋盤やフライス盤等で加工製作する
(2)実習の内容
・上記の風速,自重そして走行抵抗を考慮して,羽根の形状,走行台車の構造を設計する
・設計した走行台車を,工作機械を利用して機械加工する
(3)参考資料
(社)日本機械学会流体工学部門「流れのふしぎ展 実行委員会主催ウインドカーコンテスト」
図1 ウインドカーの走行コース
担当(実習日):倉本(火曜日),松村(金曜日)
(1)概要
温度差で発電するペルチェ素子を用いて,長時間動作するエコカーの製作に挑戦する.
(a)構成
温度差を生み出す集熱/廃熱機構と保温機構,温度差によって発電するペルチェ素子,発電から得られた電力の動作機構で構成される.
(b)競技方法
・水の温度差を利用して発電し,長時間走行するエコカーを製作する
・ろうそくや,バーナー等の加熱装置,電池,電源の使用は不可とする
・熱源/冷却源の体積,重量の制限はなし
・熱源/冷却源(水)への添加物は可
・構造体として断熱材の使用は不可とする
・効率よく熱を回収し,どのように保温するか,また走行コースにあった車体デザインなどを工夫して,長時間の発電と動作を達成する
(c)購入部分
・基幹部品:ペルチェ素子(たとえば市販品のTEC1-12704,枚数は1~2枚.図1参照)は教員が用意する
・温度差発電エコカー構成用部材:アルミ板,アクリル板,モータ,ギアボックスなど,在庫品や購入品として調達
・高熱伝導性のペーストやシールを用いても可
・競技用品:走行コース(図2参照),ストップウォッチ
(d)製作部分
・集熱/廃熱機構,保温機構,動力伝達機構は,旋盤やフライス盤等工作機械を利用して加工する
(2)実習の内容
・温度差発電エコカーの,集熱/廃熱機構,保温機構,動力伝達機構などを考案し,設計する
・機械加工によって設計した上記部品を製作し,組み立てる
(3)参考資料:たとえば
・小山敏行:例題で学ぶ伝熱工学,森北出版株式会社(2012年)
図1 ペルチェ素子 図2 走行コースのイメージ(上)と断面(下)